皆さんこんにちは。営業部の山本です。

山本語録の第8回は、前回の営業部編に続いてサービス部に密着したいと思います。
今回で密着記事も最後になります。

サービスという単語だけでは何をしているのかわかりにくいですよね。というわけで、今回はサービス部/西川の1日に密着してみました。最後の密着もいつも通り真剣におふざけは無しです。

では、どうぞ!

某日、8時30分。我々取材チームは徳島に到着した。
徳島県徳島市。閑静な住宅街。

OKスイミングスクールの道を隔てた真横に当社の本社がある。
駐車場に行ってみると手際よくハイエースに機材を積み込む男がいた。サービス部/西川である。

入社半年ほど、まさにランドセルを背負ったピカピカの1年生(37歳)。
彼の朝は早い。

我々は彼の1日を追った。

Q.おはようございます。何をしているのですか?

西川「明日のメンテナンスで使う機材を準備しております。因みに場所は愛媛県の松山市なので出張になりますね。」

そう言って笑顔で汗を拭う腕は逞しかった。

Q.出張は多いのですか?

西川「四国4県、関西、関東と我々がメンテナンスしている機器は多いです。県内なら日帰りが基本ですが、それ以外は出張であることが多いです。今日の午後に前乗りで松山へ出発して、そのまま香川へ移動して、明後日は香川で作業となります。連泊ですね。」

1日目 明日の作業地(愛媛)へ前乗りで宿泊
2日目 愛媛でメンテナンス作業、その後香川へ移動
3日目 香川でメンテナンス作業

というスケジュールのようだ。

Q.週の約半分が県外ですね。1年中こんな感じですか?

西川「いえ、出張がない週ももちろんありますし、日帰りのこともあります。その時々ですが、お客様とのメンテナンス契約は半年区切りや1年区切りなので、大体の予定は年間通して概ね決まっています。だから、予定は組みやすいですよ。」

そう言いながらハイエースのトランクを閉める西川。機材の積込が終わったようだ。

9時00分
積込が終わった西川は事務所に戻り、事務作業を始める。

Q.現地でのメンテナンス業務以外は、どんな作業がありますか?

西川「メンテナンスの報告書を作成してお客様へ提出したり、見積作成が主ですね。見積は経年劣化や故障で部品の交換もありますから、その都度お客様へ相談と提案をした上で作成します。もちろん。年間契約毎の見積も作成しますよ。…よいしょっと~。」

そう言って西川は席を立った。

Q.どこかへ行くのですか?

西川「トイレです。」

11時50分
どうやら作業が一段落したようだ。

Q.入社半年と聞きましたが、現場作業に事務処理をかなりの量こなせていますね。

西川「これまで鉄道車両メーカーで12年、製造と整備をやってきましたので。工具や機械に触れることには慣れていました。あと、営業職で3年ほど従事していましたので、見積や資料作成も慣れています。年の功ってやつです。身体を動かすのも、喋るのも好きなので、この作業もあってお客様へ提案もできるサービスエンジニアという職は私にとっては天職だと感じています。」

そう言って、人差し指の背で鼻を擦る西川にいぶし銀のような渋さがあった。

西川「そろそろ昼食の時間ですね。一旦失礼します。」

今回も昼食シーンは1人にして欲しいという要望があった。
これまでも、原田、佐子と密着したプロたちは昼食の撮影を拒んできた。

何故なのか?気になった我々は、無理矢理に突撃して撮影に成功した。

西川「ちょっと…何ですか急に!ありえないです…。」

怒る西川を尻目に、我々は1枚の撮影に成功した。

突撃されたストレスか、かなりイライラしている様子の西川。プロたちは昼食の撮影に対して何故ここまで拒絶するのか。
我々もわからない。

Q.何時ごろ、愛媛へ出発するのですか?

西川「え?2時間30分くらいかかるから16時くらいには出発や。考えたらわかるやろ。それくらい。」

昼食の1件から、西川の我々へのあたりが強くなる。

15時40分
西川「ほな、そろそろ行こか。」

どうやら、愛媛へ出発するようだ。我々も駐車場までついていった。

Q我々も愛媛まで同行してもよろしいでしょうか。

西川「ええけど、邪魔せんといてな~。」

車に乗り込み、走り出したそのとき、、、乗り遅れた1人のスタッフが進路を塞いでいた。

記事に書けない、過激な言葉が駐車場に響いた。
スタッフへ威嚇する西川の目は、カタギの”それ”ではなかった。

西川「気を付けろよな~。」

静まり返る車内。朝の丁寧な西川はもうそこにはいなかった。
我々は昼食の撮影を決行したことを後悔した。だが、それほど安全意識が高いということだろう。

18時10分
愛媛県松山市に到着。

西川「今日はここで解散しましょう。同期と飲みに行きたいので。」

いつもの丁寧な西川に戻っていることに我々は安堵した。
どうやら、一緒に前泊をしている、米田さんと夕食に行くようだ。

Q.出張先では、社員さんと夕食はよく行かれるんですか?

西川「よく行きますね。出張の多いサービス部の特権だと思っています。高知やとカツオとか海鮮全般、その地域ごとの特産品を食べられるので。」

そう言って話す西川の目は輝きを取り戻していた。

18時30分
ここで1日目の取材は終わった。

翌日───

8時30分
愛媛県松山市 某病院
現地集合した西川と我々は作業現場へ向かった。お客様に挨拶をして、発電機室に入る。

Q.本日の作業内容は?

西川「1年点検になります。3年点検ほどの重整備ではないですが、各部品を点検して、経年劣化や損傷がないかチェックしていきます。もちろん、運転も行いますよ!」

スイッチが入り、仕事に打ち込む西川は流石というべきか。

Q.力を使う作業は多いんでしょうか?

西川「そりゃ、多少の力は必要ですが、複数人体制で作業を行うので、正直、一人一人の力はそこまで必要無いかなって思います。なので、もし力仕事に自信が無かったりしても、この仕事では全然問題無いです!今日も4人いますので、1人で作業は基本的にありません。」

奥の部品まで手を伸ばす西川に、プロの面影が確かに見えた。

12時00分
昼休憩の時間だ。

我々と西川は別々で昼食を済ませた。

13時00分
作業再開───

西川「さぁ!午後からも安全作業で頑張りましょう。」

Q.サービスのやりがいとはなんですか?

西川「そうですね。色々ありますが、一番はお客様のインフラを支えているというところです。私たちが扱っている非常用発電機は高価な機器であり、災害時の運用維持、人命に大きく関わってきます。特に今日の現場は病院ですので、入院している患者様の生命維持にも直結します。弊社サービス課長の青山も言っていましたが、機械のお医者さんのような仕事だと私も思っています。機器の整備という仕事は地味な作業も多いですが、有事の際に発電機が動かないと意味がありませんからね。そんなところに、大きなやりがいを感じます。」

そう言って作業を続ける西川から、入社半年とは思えない頼もしさが見えた。

15時30分
西川「作業がおわりましたので、片付けと発電機室の清掃をして、本日の1年整備は完了です。お疲れ様でした!」

そう言って、笑う西川の笑顔は無垢で輝きを放っていた。

16時00分
明日の作業地である香川県へ車を走らせる。
この日は雲一つない晴天。夕方にもかかわらず昼のように明るく、暑かった。

西川「ちょっと寄り道しますね。」

神妙な面持ちでハンドルを切り、ある場所で車を止める西川。密着も今日で終わり。
別れの前に西川は話してくれた。

西川「2日間ありがとうございました。少しはサービス部についてわかっていただけたでしょうか。事務所にいる時間よりも、こうやって色んな場所で機械と向き合っています。機械が好き。体を動かすことが好きな人は是非、四国工販まで!私のように経験がなくても、研修期間もあるし、点検には1人で行くことはありません。ゆっくり仕事を覚えていけるので安心してください。」

西日を受けながら眩しそうな顔で西川は話した。

16時20分
西川「では、失礼します!!!」

鋭い西日が射す中、仕事を終わらせ笑顔である場所へ入っていく西川。
大音量の電子音に包まれていく西川の背中はまさしくプロのそれであった。

これから西川を待ち受けている道は決して楽な道のりではないのかもしれない。
だが、“負けられない勝負”に立ち向かうプロがそこにはいた。

彼の明日はまた、早い。

いかがでしたでしょうか。その後の西川を見たものは誰もいませんでした。
私自身、サービスの現場に出ることは入社時の研修以来でしたので、凄く機器のことで勉強になりました。この記事で、少しでも弊社サービス部に興味を持ってもらえたら嬉しいです。

では、また来月の記事でお会いしましょう!

追伸:その後、負けたようです。